ふとバックミラーに視線を向けると、瑠雨は窓の外を見ていた。
……ふーん。
女っぽいとこもあんじゃん。
瑠雨は窓の外を見ながら男たちに掴まれていた腕を震える手で抑えていた。
「つかちぃ、瑠雨どーすんの? もうお前ん家着くけど」
「あぁん? 当たり前に道連れだろ」
「は!? 何であたしまでアンタの家に……っ」
今まで黙っていた瑠雨がやっと口を開き、俺は顔だけ後ろに向けてニヤリと笑う。
「帰りたきゃ帰れば? ちなみに送りませんけど」
って言えば諦めるよな? 怖い目に合ったばっかだし?
「~~何なのっ!!!」
瑠雨は悔しそうに顔を赤らめ再び窓の外に顔を背けた。
いいねいいね。そういう反応待ってましたよ。
最高の気分を惜しげもなく顔に滲ませていると隼人は呆れていたが、どうでもいい。
さて、どうしようか。
助けたお礼に何してもらうかなー。
やっべ。超楽しみ。



