「レオが冷たいぃーーっ!!! 慰めて隼人ぉぉーー!!」
「ケツを握るなぁぁあああ!!!」
「ドンマイ隼人」
腰に巻いたサロンの紐を解きながら騒いでるオッサンと隼人を置いて、スタッフルームへ向かった。
「この裏切り者!!!」
暫くするとボロボロになりながらスタッフルームに戻ってきた隼人は、早々と着替えていた俺に文句を言う。
「助けろよ!」
「お断りしますが何か?」
「もう俺ちぃがオッサンに何かされても助けねぇからな!」
半泣きでロッカーを開けて着替える隼人にそれは困るなと思いながらも、助けられた記憶が微塵もないのでスルーしておいた。
羽織ったジャケットのポケットに車のキーが入っていることを確認して、携帯と財布をデニムのポケットに突っ込む。
「ちぃ、今日お前ん家泊まる」
「野宿でもしてろ」
「嫌だね! 優雅な1人暮らしの邪魔をしに行くんだよ」
ニヤニヤと笑うこの役立たずなヘタレ野郎、どうしてくれよう……。



