天然店員は俺様王子



俺の瑠雨の第一印象って……ガキ、口悪い暴力女、不躾な野良猫……だっけか?


「……………」


やべ、ちょっと感動。


俺ら…………奇跡すぎる……!




「そういうとこ全部ひっくるめて、……好き」


「……は?」


ひとり俺らの奇跡に感激していると、瑠雨が唐突にすごいことを言い出した。


見ると、少し頬を染めながらも真っ直ぐ俺を見つめている。



「好きだよ、全部。ムカつくとこもあるけど、あたし、麗桜のいいとこいっぱい知ってる」

「…………」

「だから好きになったんだよ。あの初対面の時から、あたしはきっと、麗桜を好きになる運命だった」



少しはにかみながら笑う瑠雨。


その笑顔が堪らなく可愛くて。



「だから、あたし限定の俺様でいて。これからも………っ」



抱き締めずにはいられない。