天然店員は俺様王子



「瑠雨が言わなきゃ俺も言わねぇかんな」

「何でそうなんのよ!!!」

「言っただろ、俺は言わせたいタイプだって」

「答えになってねぇよ!!!」


お前、さっきまでの涙はどこいった? あれ幻? 蜃気楼ですか瑠雨さん。


さっすが邪悪神の名を持ってただけあるわ。いや俺が勝手に付けただけですけど。



「さ、俺の第一印象から言ってみようか?」


笑顔で首を傾げると、あろうことか瑠雨は冷めた顔をした。


「冷悪」


ちょっと待てコラ!!! 今、冷酷悪魔の方で呼びやがっただろこのボケ!!!



……まぁいい。我慢だ、俺。



次の誘導的な質問にいこうと口を開きかけた時、先に声を発したのは瑠雨だった。


「ボケ、カス、変態鬼畜俺様っ!!!」

「いきなり何言い出すんだオメーはっ!」

「第一印象でしょっ!!!」


いや悪口にしか聞こえねぇんだけども!? つまり俺の第一印象最悪ってことか!?


……ってコレお互い様じゃね?