「お前、跪かせてやんよ」
「――……は?」
間抜けな顔をするこの女に、俺様を侮辱した罪、償ってもらおうか。
「ひ、ざ、ま、ず、か、せ、て、やるよ」
ニヤリと口の端を上げるとやっと理解したのか、俺の手を払いのけた。
「誰が跪くかこの変態野郎!!!」
「照れんなよ瑠雨」
「馴れ馴れしく呼び捨てにすんな!!」
「じゃあ暴力女でいいか。頼まれてもないのに殴りに来るくらいだもんな?」
「〜〜っ」
悔しそうに拳を握る瑠雨に、快感にも似た感情が湧きあがる。
やっべ。超楽しくなってきたんじゃね?
猛獣に見えてたのが、縮こまって怯える小動物に見えてきた。
強気な女は弄るに限るな。



