天然店員は俺様王子



「口悪いし態度悪いし、そしたら、ねぇ?」

「何、まさかイジメ?」

「そんな大層なことじゃないよ。身の回りの物とか隠されたのか捨てられたのか知らないけど、その中にブレザーもあっただけって話」

「……それでどうしたわけ」


……心配してくれてる?


別にどうってことなかったんだけど、素直に嬉しく思う。



「隠した奴ら見つけてぶっ飛ばした」


フフンと得意気に言うと麗桜は目を見開いてから、声を出して笑った。


「さすが」


やられたらやり返しますからね。



「んで? ブレザーは?」

「見つけたけど、着るのも新しく買うのも嫌で、そしたらおにぃがどっかで買ってきてくれた」

「兄貴?」


そう、不良のレッテル貼られてるおにぃが買ってきたの。