天然店員は俺様王子



「……継ぐの?」

「俺が? 冗談。ぜってーヤダ。何が悲しくてキン肉マンに囲まれなきゃなんねぇんだよ」


あ、そう……。


意外な時に麗桜の強さの秘密とお父さんのことを知れて、ひとり喜んでいると、麗桜が「俺も聞きてぇんだけど」と言った。


「何?」

「何で白いブレザー?」


あ………。麗桜の瞳が、心配そうにしてる。



「ふはっ!」

「はあ!? 何だよ!!!」


きっと、ずっと気にしてたんでしょ? 西郡に言われても麗桜に言われても、絶対に着てこなかった指定ブレザー。


白が似合わないのに、白いブレザーだしね?


「指定ブレザー持ってないんだよね」

「何で?」


何でって、あぁ、麗桜は知らないんだっけか……。


「あたし、一匹狼だったの。1年の時」


笑って言うあたしを麗桜は無表情で見てくるけど、頭の中では色々考えてると思う。