「あのさ、何で麗桜って強いの?」


助けられた時の思い出で止まっていた頭をフル回転させたら、その疑問を弾き出した。


「は? 俺だから」


答えになってねーーー!!!!


「昔から喧嘩強いのかって聞いてんのよっ!!!」

「俺が弱いとか有り得ねぇだろ」


嘲笑うかのようにサラッと言う麗桜に軽く殺意を覚える。



「まさか完璧主義だからって、強くなったわけじゃないでしょ?」


そう質問したあたしを見て、麗桜は「まさか」と笑った。


「格闘家だったんだよ、親父が」


サラッと言った麗桜に、あたしの脳みそは理解するのに精一杯。


「……は?」

「だから、親父が元格闘家だったんだよ。俺が中学入った頃まで」


ちょ、何この展開。何気ない質問に返ってきた答えが……。


「格闘家!? お父さんがっ!?」

「元な。今はジム開いてるただのオヤジだけど、昔鍛えられたんだよ」


マジですか? だからそんなに強いんですか?


どこまで無敵なんですか、麗桜くん。