「奈々はねっ腹黒いけど! 瑠雨が好きだからやったことなんだよ!! 黒いけど!!!」
必死に伝えようとする透に、瑠雨は困ったように笑う。
「分かってるよ。奈々が、えーと……友達想いだってことくらい」
「そうなの! 奈々はね、瑠雨の幸せを願って行動してたんだよっ!! ちょっと歪んでるだけで! 大魔王なだけだから怒らないであげてっ」
……透、早く気付け。奈々の体から黒いオーラが滲み出てるぞ。
「透、誰が大魔王ですって?」
「ひーっ!! 嘘です大天使様です!! 世界一美しいキューピットですよね!?」
奈々と透の掛け合いに瑠雨が笑ったから、まぁいいかと思ってしまう。
奈々に背中を押されたのも事実で、キョウのおかげで新しい自分を見つけられたのも真実と言えばそうだから。
何にしろ、俺は瑠雨と付き合えて、幸せだし。
「――もう分かったから、早く食えよ。冷めんだろーが」
俺がそう言うと、5人分の視線が一気に注がれる。
……なんだよ。



