「ちょっと麗桜っ!!」

「あー?」


車のキーを取り出してロックを解除しようとする俺に向かって来た瑠雨を見ると、複雑な表情をしていた。


「なんだよ」

「お客さんが、見てたけど……いいの?」

「は? 何が?」

「だから、あたしが……その、彼女だってバレたんじゃない……?」


え? だから何? バレちゃマズいんですか?


意味が分からないという顔をすると、瑠雨は手を動かして必死に伝えてこようとする。


「彼女いるなんてバレちゃマズいんじゃないのって言ってんのっ! 麗桜No.1なんでしょ!?」

「は? そんなことかよ」

「そんなことって!!!」

「俺が誰だか分かってんの?」


フフンと得意気に笑うと、瑠雨は目を見開いてすぐに溜め息をついた。


「彼女がいるからって俺の人気が落ちるとでも?」

「……アンタってほんと……はぁ、心配したあたしがバカだった」