天然店員は俺様王子



「あたしが話してんじゃん!!」

「だから話すなって!!」

「決意が鈍るだろーが!!!」


何の!?

俺をフる決意!? 鈍れよ!


「まず落ち着けって!」

「すぐ終わるってば!!!」


ごめんなさいってか!? 無理なんですけど! 俺何気にナイーブだってこの前気付いたばっかだかんな!!! 自慢じゃねぇけど!



「とにかく黙れ! 落ち着け!」

「だから一言で終わるっつーの!!!」


ごめん一言!? 鬼だなお前!!! 


あぁもうめんどくせぇ!!! 空気とか瑠雨の話とかどーでもいい!!




「「好きなんだっつーの!!!」」



俺と瑠雨は同時に声を張り上げて、お互いの顔を見たまま固まる。



…………空耳?


「……は? いや、……は?」


マジ何言ってんだ俺。


いやでも今のは俺があまりにもデケェ声を出したから、壁に反射して戻ってきたみたいな?


聞き間違いかもしれねぇ、し……。