「イテェっつーの!!!」

「動くんじゃねぇ!!!」


-mia-のスタッフルームに響く俺と瑠雨の声。


鉄パイプで殴られ額を切った俺の手当てをするのは、不器用なのもいい加減にしろと言いたくなる瑠雨だ。


「だぁ! この下手くそっ! 消毒液どんだけ使う気だよ!!!」

「うるっさいな! いっぱいつけた方が効きそうじゃん!」


これだよ……。多けりゃいいってもんじゃねぇだろうが。


「イテェ!」

「いいからジッとしてろってば!!」

「…………」


俺はブスッとして、大人しく瑠雨の手当てを受ける。



――さて。

どうすっかなー……何て切り出す、か。


つうか普通何て言うわけ? 俺自分から告ったことないんですけど。


今まで何て告られたっけか…………あ、ダメだわ。全然覚えてねぇわ。何ひとつ思い出せねぇわ。



……俺、今更だけど、かなり最低最悪だった?


俺が今までしてきた態度を、瑠雨にやられたとして……。


うーわ。無理。ヘコむわ。かなり大ダメージ受けること間違いなし……。