-mia-に着いた俺たちはスタッフルームに集まり、暫くすると先に逃がしていた奈々と翔太もやって来た。
瑠雨は頬と手を保冷剤で冷やさなければならなかったけど、透と奈々はほぼ無傷。
見て分かる程度には傷だらけの昴を含む男共の手当てを優先させ、俺以外の手当てが終わった頃、オッサンがパンッと手を叩いた。
「さっ! 透たちはホールで美味しいパスタを食べましょうねぇ~」
「んじゃ俺はバイトに戻っかなー」
「え!? 隼人大丈夫なのっ!?」
「やぁねぇ透。当たり前じゃない。隼人先輩は運転手だったんだから」
「ちょ、奈々? それ役立たずって言ってね? 俺がいたからちぃは思う存分暴れられたんですけど?」
「ぶふっ!!」
「何笑ってんだよキョウ!!!」
「まぁえぇやん隼人先輩。ちゃんとかっこよかったで!」
「翔太に言われても嬉しくねぇ!!」
「ケンカ、ダメだよー」
「うっせぇ昴!!」
「隼人の分際で昴イジメんなぁあああ!!!」
こいつら集まると、ほんとうるせぇ……。