「チッ……起きやしないわコイツ」
起きたら何するつもりだったんだ……。
そんなことを思っているとサイレンの音が近付き、周りの建物にチラホラと赤いランプが反射し始める。
「来たな」
「褒めてレオーーッ!!!」
オッサンは先程とは打って変わって顎の下に両拳を添えて、キャッキャッとハシャぎ出す。
「ハイハイどーもお疲れさまよく出来ましたー」
「きゃーー!!! 好き!! 愛してる!!」
……めちゃくちゃ棒読みだったけどオッサンがいいなら、いいと思います。
気付けば3台のパトカーが周り一体を囲み、ひとりの警察官があたしたちの元へ駆け寄って来た。
「大丈夫ですか!? 先程通報がありまして、拉致誘拐だと聞いたのですが……」
「お疲れさまですぅ~! あっ拉致されそうになった子たちがこの子と、そこの車にいる子で」
オッサンはあたしと車内にいる透を指差したと思ったら、麗桜の肩を掴んで警察官の前に突き出す。
「この子が全員助けたんですよぉ~っ! あ、あの運転席の子もっ」
「ついでみたいに言うんじゃねぇよ!」
運転席から出てきた隼人が怒り、警察官は隼人と周りを見渡して、麗桜を見た。



