「レオ!ってぎゃーー!!! 救急車ぁぁぁぁあ!!!」
「ウゼェのが来た……」
声で分かったものの、一応振り向くと案の定顎の下に両拳を添えて内股になりながら青ざめるオッサンがいた。
そのポーズがもう、乙女系……。
「誰にやられたの! どいつがレオを殴ったのよーー!!!」
駆け寄って来たオッサンを面倒そうに見ながら、麗桜は地面を指差す。
「そこに倒れてる奴」
「テメェゴラァァア!!!」
うわ。男の声も出るんだ。
「ノびてんじゃないわよ起きなさいよ何アタシの麗桜に怪我させてんじゃこのブサイクがぁぁあ!!!」
オッサンは気絶してる男の胸元を掴んでものすごい勢いで前後に揺さぶっている。
「ほっとけ」
止めようとしたあたしにそう告げて、麗桜は袖で額から流れ出た血を拭った。
「……大丈夫?」
「だーから、大したことねぇ……たまには使えるじゃねぇか」
麗桜は不意に遠くを見てニヤリと笑い、不思議に思って周りを見渡すと、視覚より先に聴覚で理解出来た。



