天然店員は俺様王子



「瑠雨」

「え?」


──バチンッ!


「イッ……!?」


顔を上げた途端額に痛みが走り、デコピンされたんだと気付いた。


「この単細胞が!!! だから夜は気をつけろって言っただろーが!!! 学習しろよ!!! 脳みそ腐ってんのか!?」

「なっ……!」


言い返したい気になったけれど、麗桜が言ってることは正しくて俯いてしまった。


いたたまれない気持ちになっていると、不意に手首を掴まれる。


「立て」

「…………」


黙って引かれるがまま立ち上がると、麗桜はあたしの手首をジッと見て軽く舌打ちをする。


「来い」


そう言って隼人たちの方へ足を進めた麗桜を、驚いて固まっていた男たちが止めた。


「待てよ! 何だテメェは!!!」

「こいつあの時の……!」


麗桜はあたしの手首を掴んだまま立ち止まり、後ろを振り向く。