──ゴッ!!!
「!」
突然ボス猿が前のめりに倒れ、後ろ首を掴まれていたあたしまで地面に倒れ込んだ。
……何っ……!?
突然のことに驚いて隣に倒れた動かないボス猿を見れば、そのそばにショートブーツ。
その足をゆっくり上に辿って見上げると、切れかかった頼りない外灯に照らされた、長身で華奢な人影があった。
「何だ。20人もいねぇじゃねぇか」
右手をプラプラさせて辺りを見回してから、気付いたようにあたしを見下ろした、ふたつの瞳に涙腺が緩んだ。
「――久しぶり。瑠雨」
悪戯に笑う顔が、涙でぼやける。
「――麗桜……っ」
名前を口にした途端、ボロッと涙が零れ落ちた。
「なん……で……」
あたしの問い掛けには答えず、麗桜は後ろを見ろと言うように振り向いた。
その視線を追うと、奈々と透を囲んでいた3人の男が地面に倒れ、その近くに隼人が立っている。
透が昴たちに駆け寄り、隼人は奈々の背中を押して翔太に何か言っていた。



