天然店員は俺様王子



「――大人数で卑怯だろーが!!!」

「はぁ~? やられたらやり返す。当たり前だろーが」


ニヤニヤと笑う男達にゾッとする。


透は涙ぐんで地面に倒れてる昴に必死に手を伸ばすも、ふたりの男に押さえつけられて適わない。


奈々は黙って周りの男達を睨んでいるけど、下手に動けば昴たちが殴られるのは分かっていて、何も出来ないのが事実だった。



「何だぁ? まだ動けたのかよ」

「――っ奈々に触んなや!!!」


地面に倒れる翔太の茶色い髪をひとりの男が掴み、翔太の顔が痛みに歪む。


「やめろって言ってんだろクソが!!!」


あたしが叫ぶと、翔太の髪を掴んでいた男は振り向いて睨んできた。負けじと睨み返し、口を開く。


「アンタらが用あんのはあたしだけだろうが!!!」

「はぁ? 関係なくねぇだろ。俺らだってこのガキ共に殴られたんだからよぉ」


……昴たちも抵抗してこいつらを殴ったのは確かで、だけどあたしはそれを逆手に取る。


「殴られたからって仕返しかよ。いい大人がみっともねぇ」

「……あ?」

「瑠雨……いいからっ!」


キョウが痛むであろう体を起き上がらせようとすると、見張っていた男がキョウの背中を踏みつけた。