「だから俺の裸を見ていいのはミカだけだっつぅのぉぉおお!!!」
慌ててワイシャツを着る隼人に、オッサンは眉を寄せ低い声を出す。
「……チッ。減るもんじゃあるまいし」
おいオッサン。たまに男の声で変態くさい言葉を吐くんじゃねぇよ……。ガチで、変質者に見える。
「賄い聞きに来たんだろ!? スープパスタ! あとシーザーサラダ!!!」
「何よっ! そんなに邪険にしなくたっていいじゃないのよーっ!!! ねぇレオッ」
バチーン!と音が聞こえそうなくらい強烈なウィンクをしてきたオッサンに、俺は水の入ったコップを持ちながら呟く。
「消え失せろ」
「うぇぇええん!!! 隼人ぉぉお!!!」
「ケツを握るなぁぁあああ!!!」
相変わらず騒がしい-mia-のスタッフルーム。2日休んだだけで、懐かしく思う。
「ふん。いいわよいいわよ。そんなにつれない態度取るなら、教えてあげないっ」
……教えてあげない?
「何だよオッサン」
「そんな言い方じゃ教えな……教えるわよぉ!!!」
イラッとした顔を向けると、半泣きのオッサンは口を開く。



