「……瑠雨はちぃ君に会いたくないの?」
椅子に座るあたしの目の前に立って、パーカーのポケットに両手を突っ込んでる透は首を傾げている。
「……逢いたい……けど」
“もう俺に近付くんじゃねぇ”
麗桜はきっと、あたしに逢いたくない。
それに……あたしが好きだと言ったところで、信じてくれるか分からない。
「あたし、キョウを好きだと思われたままなんだよ……」
「そりゃそうよ。瑠雨がキョウを好きだって、麗桜の前で認めたんだもの。当たり前じゃない」
や、まぁ、そうですけども……。
透と奈々があたしの好きな人は麗桜だって気付いていたのと同じに、麗桜本人も気付いているのかもしれない、なんてちょっと思っていたから。
キョウを好きだと思われているままだったことに、落ち込む。
誰が悪いって、あたしが悪いんだけどさ。
「もう奈々っ! 瑠雨が落ち込んじゃったじゃん! そうじゃなくて、どうするかっていう解決策をさぁっ」
「だから学校終わったら-mia-に行くわよって言ってるんじゃないの」
「……麗桜に、近付くなって言われたんですけど」
そう言ったあたしを奈々はチラリと見て、口を開いた。



