……バカじゃないの。
バカだよ、麗桜。何でアンタがキレるのよ。自分の立場分かってる?
実習生なんだよ、アンタは。学年主任の西郡なんか殴ってどうなるか分かってんの?
ほっとけばいいじゃん。
あたしのことなんか、本当に口が悪いなって、笑っとけばいいんだよって、バカだなって思いながら、黙って傍観してれば良かったじゃん。
バカ。本当にバカ。
麗桜が怒ることなかった。
麗桜が殴らなくたっていいのに。
いつものように、お得意の作り笑顔で、可愛こぶっていれば良かったのに……。
我慢出来なかったの? 笑っていられなかったの?
何で? なんて聞く前に、溢れる感情で胸が張り裂けてしまいそう。
……ねぇ、あたし、麗桜がカッコ良く見える……。
こんな時に不謹慎だけど、ただ単にアンタは西郡にムカついただけかもしれないけど。
あたしには助けてくれたように見えたんだよ。
王子様みたいだって思ったんだよ……麗桜。



