天然店員は俺様王子



「ムカつくんだよ! あたしにばっか目ぇ付けやがって何が先生だボケが! 消えろっ!!!」


あたしの大声が聞こえたのか、家庭科室から透たち5人が出て来た。


最悪だ。こんなみっともないとこを見られるなんて。


「……っいいから指導室に来いっ」


でも、もう今更遅い。


「テメェひとりで行け。クソ眼鏡」


カッ!と赤くなった西郡は、右手を振り上げる。



「なぁーにしてんスかぁー?」


振り落とされそうになった西郡の平手が、大きな手によって止められた。



――麗桜……。


「な……千草先生っ!」

「ダメですよぉ西郡先生ー。暴力は……ね?」


麗桜は西郡の手首を離して、あたしをチラリと見てから西郡に向き直る。


「すいません。俺がちゃんと言わなかったからなんすよ」


……は? 何言ってんの。しつこいくらい何度も着て来いって言ってきたじゃん。


「いいえ千草先生。村上は本当に一度しっかり説教しないと、ダメなんですよ」

「はぁ、まぁ、今日のとこはいいじゃないですかっ! もう清掃時間も終わりますしぃ」


……ねぇ。


何であたしを庇うの?