「お前な、何回言われたら分かるんだ? 注意するこっちの身にもならないか」
「……はぁ?」
注意するこっちの身にもなれ? だったら注意しなきゃいいじゃん。
アンタは、あたしが気に入らないだけのくせに。
「じゃあそこら辺にいるブレザー着てない人はどうなわけ? 何であたしだけ注意されてんの?」
「私は今お前に、注意してるんだ」
やたらお前、と強調してくるところに腹が立つ。
「他の奴らにも注意してから言ってくれる」
「お前は生活態度が悪すぎるから言ってるんだろうっ」
あーダメだ。イライラしてきた。
だから大人って嫌い。教師はもっと嫌い。
グチグチ文句ばっかり。表面しか見なくて、人の気持ちを考えようともしない。
「……ほんっとウザイ」
「何だと?」
「ウゼェって言ってんだよ」
西郡は目を見開いて、口を開いたけどあたしは直ぐに遮る。
「行かねーよ指導室なんか」
それだけ言って西郡の横を通り過ぎようとしたのに、肩を掴まれた。
「触んじゃねぇよ!」
「先生に向かって何だその態度はっ!!!」
――ガンッ!と床に投げ付けたゴミ箱にビクリと西郡は体を跳ねさせたけど、余計にあたしの苛立ちを増幅させる。



