天然店員は俺様王子



キョウは「そうなんだ」と少しだけ微笑み、あたしはソワソワして落ち着かない。


「あ、あたしっ、ゴミ! ゴミ捨ててくるねっ」


何か、キョウとうまく話せない。いやいつものことだけど。なんていうか、後ろめたいとも違うけど、気まずい……。


「手伝う?」

「いやいや大丈夫! その気持ちだけで十分です!!!」

「ふはっ! ……うん、分かった」


両手をどすこーい!と言わんばかりに突き出したあたしを見て、キョウが口を隠して笑う。


あたしのバカ……。



「瑠雨ゴミ捨て行くのー?」


昴に後ろから抱き締められたまま透が言い、毒舌でダメージを与えられまくった翔太の横で奈々が笑った。


「いつも嫌がるのに」

「たまには行くよっ!!!」


ゴミ箱の取っ手を掴んで、そのまま引きずりながらドアに向かう。


「引きずるんかい!」

「あははっ」

「モタナキャダメだよー」

「え? ゴミ箱って持つ物なの?」

「お黙り透」


騒がしい5人に少し笑いながら、「行ってきまーす」と背中を向けたまま家庭科室を出た。