「むぎゃーーー!!!昴ぅぅぅう!!!」
まず掃除しよーか、透。
家庭科室の掃除をしていると、プラチナの髪を輝かせながら昴がふにゃっとした笑顔で家庭科室を覗いていた。
「オツカレサ……イタイッ」
痛いとか言いながら猛突進してきた透を抱きしめるなんて、さすが王子様。
ハートを撒き散らして昴にすり寄る透に呆れながらも、塵取りを奈々の箒の前に差し出す。
「毎度のことながらうっとうしいわね」
「ホントにな」
まぁそこが透の可愛いとこだってことは、あたしも奈々も重々承知だけど。
「何や。まぁーたラブラブしとんのかいな」
ゴミ箱に塵を捨ててからロッカーへ掃除用具をしまった時、翔太が溜め息混じりに現われた。その後ろには、当たり前にキョウの姿。
ドキン、と胸が弾む。
「ウザイウザイ! お前らばっかラブラブしよって!!!」
「まあまあ。翔太と奈々が昴と透みたいだったら……ぶはっ!」
「ちょっと、何でいるのよ」
奈々が箒を片付けながら言うと、翔太はムッとしながら地団太を踏んでいた。



