「透っ!?」

「遊びに来たよ~! ……って、ちぃ君どしたの? ひとりで挙手なんかして」

「ストレッチだよー?」


このボケがぁぁぁあ!!!

何いきなり準備室に来てんだよここは遊び場じゃねぇんだよ!


俺のこの行き場を失った不自然な手と腕どうしてくれんだよこの万年昴バカが!


「透、お前一体……」


何しに来たんだよ。

そう言う前に邪魔者度No.1のキョウが俺の視界に入ってきた。


「いたいた。透、いきなり消えたから昴が悲しんでたよ」

「ホントに!? 電話しなきゃっ」

「ははっ! 今来るから大丈夫だよ」


キョウは透に笑い掛けてから、俺に視線を移す。


「こんにちはちぃ君」

「どーもー」


明らかな愛想笑いを浮かべると、昴に翔太、奈々までもが準備室にやってきた。


「ちょっと透。ひとりで突っ走っして廊下走るから、残された私たちが怒られたじゃないの」

「きゅうにハシルからオドッタ~」

「昴、踊ってどないすんねん! 驚いたの間違いやろっ」

「んん!! オドロイターッ」


昴……お前日本に来て3年目だろ。頭大丈夫ですかマジで。


そんな昴に胸きゅんしてる透も頭大丈夫ですかマジで。