天然店員は俺様王子



昴に冷ややかな視線を送りそうになると、背後から男女3人組の会話が聞こえた。


「あーむっちゃ腹減った! はよ頼もうや! 腹減った!」

「うるさいわね。二度も言わなくていいわよ」

「くくっ! まあまあ、腹減ったら戦は出来ないよ」


透と昴といつもつるんでる、関西人の翔太にお嬢様の奈々、笑い上戸のキョウだ。


「――あら、レオ。お疲れさま」


俺に気付いた奈々が微笑み、翔太とキョウも挨拶してくる。


軽く返しながらすでに透と昴が座る席に奈々たちも腰掛けると、この席だけまるで空気が違うように見えた。


……ほとんどの客が首を伸ばして見てくるというのに、気にも留めねぇな。



このメンツは-mia-じゃちょっとした名物。ここまで美男美女が揃うグループはなかなかない。


その中でも群を抜いてる昴は気に食わないけど、俺にとっても大事な奴らだ。



重要な収入源=ボーナスに繋がるという意味でだけど。