「ああ……アレか。俺がキョウに言うんじゃねぇかって、コエーんだろ」
瑠雨がキョウのこと好きらしいよ~なんて、俺が言うと思ってんのか。
「言ったら殴るかんね」
そんな自虐的なこと誰が言うかよ。俺がキョウに言ってみろ。瑠雨とキョウがくっついて終了じゃねぇかよ。
冗談じゃねー……けど、有効活用はするべきだよなぁ?
俺を睨む瑠雨に、ニヤリと笑顔を向ける。
「言わないでやってもいいぜ」
「……どーせ条件付きでしょ」
ご名答。そのおバカな頭でやっと俺のこと理解してきたわけだ?
俺が笑みを零したことで案の定だと思ったのか、「何が望み?」と聞いてくる。
「簡単なことだよ」
瑠雨に詰め寄り、その綺麗な顔を見下ろす。
「俺の言うことに絶対服従」
もう逃げられねぇよ、瑠雨。俺も、お前も。
──ドカッ!
いっ……!
「てぇーー!!! 何すんだよ!」
突然瑠雨に脛を蹴られ、あまりの痛さに飛び跳ねる。



