「宣戦布告、受けますよ」



――はい?


「なんだって?」


固まる俺にキョウはいつもの爽やかスマイル。


「ちぃ君と瑠雨がもし付き合ったらって想像したら、うーん……それは嫌だなぁ、と思ったので」


あーあー。聞こえねぇ。この短時間で難聴になったくさい。


「……で? 何だって?」

「ぶはっ!!!」


キョウは肩を震わせて、口を覆って俯いた。


「くく……っだから、ライバルですねってことですよ」


ライバル? つまりサバイバル?ってことは本格的にトライアングル?


あぁそうですか。聞き間違いじゃないってことですか。


誰に向かってライバルだのとほざいてんだ。



「渡さねぇよ」


真っ直ぐ目を見て言うと、キョウはニコリと笑った。


「俺も、です」



三角関係、見事ここに成立。


とりあえず俺、超不利じゃね? いや、負けねぇけど。


瑠雨からキョウに向かってるハート付きの矢印なんて、へし折ってやんよ!