天然店員は俺様王子



「有り得ないわね」

「心の中でも笑い上戸だな」


ちょっと待て。


キョウ……張り合いゼロッ!


「あーもういい! キョウの生態はどうでもいい! キョウは瑠雨のことどう思ってんだよ!!」

「知らないわよ」


奈々お前使えねぇぇぇぇえ!!!


「何っでだよ! 奈々ならキョウの気持ちくらい読めるだろーがっ」

「なぁにそれ。私が人の心読めるって言いたいのかしら? ふふっ。バカなの?」

「…………」


その美貌に似つかわしくない毒舌はいかがなものかと思いますよ。


つうかよ、いい子だとか可愛いとか何かしら言ってたとか1個くらいあるだろ!


「ああ、可愛いとは言ってたわよ」

「読めてんじゃねぇかぁぁあ!!!」

「お黙りレオ」


かなり俺の台詞ーー!!!



「野良猫みたいで可愛いって」


奈々の魔王っぷりに疲れ果てた俺は、勢い良く奈々を見る。