「なぁに? 私がいたらダメなのかしら。不愉快だわ」
「何でスタッフルームにいるんだって聞いてんだよ! つかいつ入ってきた!?」
奈々はうるさいと言わんばかりに眉を寄せて、ソファーに深く座る。いや、ふんぞり返った。
「それで? レオはどうしたいのかしら」
俺の質問フルシカト? マジ誰かこの女王様どうにかしてくれませんかね。
「……あ? 何で奈々がいんの?」
のそっと起き上がった隼人が奈々に気付き、女王様はうっとりした顔で微笑む。
「楽しいことが起こりそうで、つい来ちゃっただけよ」
ついって! 何、ついって! 明らかに来る気満々だったろ!!!
「ふーん。奈々は相変わらずだな」
「ふーんで終わらせてんじゃねぇよヘタレが!」
「で? レオはどうしたいの?」
何かもうこれ俺答えるまで帰らない気だよな。
てか笑顔の裏でさっさと答えろ誰の為にこんな場所まで足運んだと思ってんだ庶民がって言ってね?
誰の為って奈々の場合は自分の為だろうけどな。
溜め息をついてソファーに座れば、満足そうな笑みを見せる奈々に口を開いた。



