天然店員は俺様王子



「――…………は?」


ちょ……待て俺の思考。俺が何だって?


俺がこんなに想ってんのにぃぃいい!?


「は!?」


いやいや、ない。

落ち着け俺。よく考えろ。

瑠雨だぞ? 暴力的な野良猫だぞ?


……いやまさかな。まさかだろ。コレって、アレ?



「…………逆落ち?」


ボソリと呟いた言葉は俺の胸と顔を熱くさせた。


……マジかよ……。


額を手で覆って、しゃがみ込む。


……最悪だ。どれだけ否定しても笑えるほどつじつまが合う。



瑠雨に対する異常なほどの執着心。


手に入れたいと望む心からの渇望。


瑠雨の頭に無理やりにでも俺という存在を植え付けたくて……キスでもしてやるか。じゃなくて、キスしたかったんだ。


キョウに対する意味の分からないムカつき方も、嫉妬だと言えば納得する。