「冷悪」
「テメェ今冷酷な悪魔の方で言いやがっただろ!」
「は? レオって呼べばいいんでしょ! 冷悪冷悪冷悪!!!」
この女……従ったかと思えば次から次へと反抗しやがる……。
「あー……もういい、もういい。ちぃって呼べよ」
「無理キモイ舌噛んでやりたくなる」
こんっの野良猫がぁぁぁあ!!!
押し倒してやろうかと思った時、瑠雨が「てかさぁ」と勝手に話題転換してくる。
「何で大学1年で教育実習生? 普通3年生あたりでしょ」
「……は?」
「そんなに単位足りないんだ……プッ……ダサッ」
「押し倒されてぇのかテメェは」
言った瞬間ものすごい勢いで後ずさる瑠雨に余計腹が立つ。
……そんなに嫌なわけ? この俺に押し倒されんのが!? 頭も目も神経も腐ってんじゃねーの。
「コネだよ、コーネ」
警戒心丸出しの猫みたいに俺を見る瑠雨に告げると、眉を寄せられた。
「コネ? ……あんたココの卒業生じゃないんでしょ」
「数学の月島っているだろ。あれ、俺の従兄」
サラリと言うと瑠雨はポカンと間抜け顔。



