天然店員は俺様王子



「ねえ、彼氏……」


いつ頃来るの?と口を開いた時だった。


「とーおーるぅぅぅーー!!!」


ドンっ!!!と凄まじい怪力に押しのけられた。


「っにすん…っ……危ないじゃないですか店長〜」

「黙ってなさいレオ!!!」


こんのオッサンがぁあああ!!! ホールじゃなかったらボッコボコにしてやったものを!



「店長、どうしたのー」

「はいお水!!!」

「え、ありが……あれ? 隼人は?」


本来なら席に案内した隼人が水を持ってくるはずだけど、多分店のどっかで倒れてるだろうな。


「今日は!? 王子は来るの!?」

「うん、もうそろそろ来ると思……」

「っきゃー!!! デジカメデジカメ!!! 今日は脱がすわよぉーーー!!!」

「脱が……っ!? いやーー!!! 店長のバカァ!! やめてぇーー!!!」


透は猛ダッシュで自室に走り出したオッサンに手を伸ばすも、残念ながらもう遅い。