「ふっ……くくっ……や、ごめんなさい。ちぃさんが意外なこと言うから……ぷぷっ」
「……何が意外?」
少し不服そうにしながらも首を傾げてキョトンとする千草麗桜に、キョウは微笑みながら口を開く。
「子供っぽいこと言うから、意外だなぁって」
ニコニコ笑うキョウに千草麗桜は一瞬だけピクリと眉を動かした。
でもすぐに-mia-での笑顔に戻って「からかっただーけっ」なんてお茶目ぶったけど、内心キョウにムカついてる感じがした。
……な、何この雰囲気。
千草麗桜は笑顔だけど、心の中ではキョウに毒を吐いてるに違いない。
透はふたりを交互に見て、首を傾げて宙を見上げ考え中。
奈々は明らかに楽しそうで、昴と翔太は特に変わらず昼飯を食べている。
キョウは千草麗桜に微笑んで、あたしに視線を移すと「もう少し食べる?」と声を掛けてきた。
……キョウが一番、謎かも。
「んじゃ、俺もう行くから」
立ち上がった千草麗桜に、何かを妄想中だった透が我に返る。
「行っちゃうの?」
「実習生は色々と忙しーの」



