天然店員は俺様王子



「……またな、瑠雨」


悪戯に笑う千草麗桜に心の中で悪態をつく。


だから、アンタには、もう二度と、関わらない。



「行こうキョウ」

「あ、うん」


あたしは千草麗桜を一度睨んでから、背を向けて歩き出す。


サヨウナラ変態。その腐った脳みそで一生涯を終えて下さい。むしろ今終えればいいのに……。


あたしはキョウと並んで歩き、-mia-を後にした。




「凄かったねぇ」


暫くして、キョウが可笑しそうに言う。


「え!? 何が!?」

「車へこますなんて」

「っあれは! ……わ、忘れて下さい……」

「はははっ!!! 無理だよ!」


あたしのバカーー!!!

またキョウがいる前で!! 女じゃないって思われてる!! 絶対男だと思われてる!!!


「手は大丈夫?」

「へ?」


頭を抱えていると、キョウはあたしの右手を掬うようにして掴んだ。


「だ……っだだ、大丈夫だよ!!!」


急に右手を掴まれて声が裏返るあたしって……。