天然店員は俺様王子




「レオを殴ったら許さないわよ!!」


ねえ。あたしいつまでオッサンに怒られなきゃなんないんですかね?


かれこれ2時間は経ってますよね? 隼人に頼んで奈々たち先に帰らせちゃうし、何なの?


最初はあたしだって反抗する気もあったと言うのに。でもさすがにさ……。


「レオの顔は国宝なの! 世界遺産なの!!! 世の中の乙女たちの為に無くてはならないもので……聞いてるのアンタァァアア!!!」


ずっと変態を誉め殺ししてるばっかで、戦意なんか失せるわ。


もう相手にすんのも疲労。もはや帰って寝たい。


「はーあ………」

「アタシの話を聞きなさいよ!」


あーあ……このオッサン、東京湾に沈めたい。


「サヨーナラー」

「帰さないわよぉぉ!!!!」


立ち上がったあたしに襲いかかろうとしたオッサンに、魔法の言葉を使ってみる。


「昴」


ピタッ!!とオッサンの動きが止まった。


……最初からこうすれば良かったんじゃないだろうか。


「お……王子!?」


見るからに名前を聞いただけでキュンとしてるオッサンを見て、鼻で笑う。