そしてきっと笑われ……てない。


代わりにまたしても大きな溜め息をつかれた。



「ああ、やだやだ。うちの妹さんは男心がわかっちゃいないねぇ」



そう言いながら、本当にやれやれと肩をすくめる。



「そんなん照れ隠しに決まってるだろ」



嘘だ、だってあいつ人の気配察知するし。



「男はガキだからね。好きな子は苛めたいだけでしょうが」



それとは違う、あいつ絶対根っからのサディストだって。



「どうせお前のことだから、虎の態度は全部無愛想だと思ってんだろ」



いや無愛想っていうか、鬼だと思ってますけど。




「本当は、お前にみっともない姿見せたくないだけで、無理してるって気づいてもない」



無理? どこが……