「虎、準備出来たよ、ってわっ、ここにいた」
直後現れた兄にこっちがびっくりする。
何があったかわかってるんじゃないだろうか、という不安がよぎるもそんな様子はない。
「すまぬな、ダイ」
その上鬼虎自身も何事もなかったように答え、兄と共に歩き出していた。
ひとりになった茶の間で、一気に色んな感情が沸き起こってくる。
何から突っ込むべきかわからない、あの悪態か、身勝手極まりない行動か、確信犯的なところか。
その場にへたりこみそうになる身体に気合いを入れて、洗面所へと向かう。
力任せにボロ扉を開いて、水道の蛇口もめいっぱい捻る。
歯磨き用のコップに水を溜め、思いっきり口に含んだ。
感触も味も、温度も、全部消し去るべく水を吐き出す。
直後現れた兄にこっちがびっくりする。
何があったかわかってるんじゃないだろうか、という不安がよぎるもそんな様子はない。
「すまぬな、ダイ」
その上鬼虎自身も何事もなかったように答え、兄と共に歩き出していた。
ひとりになった茶の間で、一気に色んな感情が沸き起こってくる。
何から突っ込むべきかわからない、あの悪態か、身勝手極まりない行動か、確信犯的なところか。
その場にへたりこみそうになる身体に気合いを入れて、洗面所へと向かう。
力任せにボロ扉を開いて、水道の蛇口もめいっぱい捻る。
歯磨き用のコップに水を溜め、思いっきり口に含んだ。
感触も味も、温度も、全部消し去るべく水を吐き出す。



