戦国サイダー

どんよりとした曇り空の下、電車に乗って二駅。


あまり大きくはないけれど、そこそこ人の集まる水族館にデートに行った。


しっかり手を繋いで、同じテンポで歩く。


道行く人が、虎を視線で追うのがわかって。



なんだかちょっと、嬉しかった。



せっかくのデートらしいデートなんだから、と。


朝からはりきって虎をコーディネートした私。


兄の持っているものおかまいなしに全部出して、私の好みに仕上げようとしたけれど。



やっぱり虎って洋服とかアクセサリーが似合わなくて、飾れば飾るほどみっともなくて。


結局、黒い襟付きシャツに、シンプルなシルバーアクセサリーとベルトのみ。


それでも人目を引くんだから、元々持っている雰囲気がすごいのだと思う。