夕暮れの海を、一緒に歩いた。



砂浜を裸足で進んで、貝殻や角の取れたガラスを集めて。


そんなの手に取ったの、何年ぶりだろう。



泳ぎは得意だという虎に対し、私はかなづちだと正直に話したら。


案の定小馬鹿にされて、笑われて。


くやしくて、やってきた波を足で蹴り上げたら。


避けられなかった虎は、あっさり怒り。



湿った砂浜に、共に転がった。