『お前の名前はさ、漢字は違うけど“ことり”なんだ』
漢字は、違うけれど?
私がことり……
…………って。
「ごめん、お兄ちゃん、今真面目に話してたんだよね?」
『そりゃ勿論。俺は真面目に文献を当たって推測した結果をお前に伝えているわけで』
「え、で、結果が親父ギャグ?」
『はっきり言うな。あ、いや、ていうか違うから。“とり”の名を持つ思李が鳥居をくぐったから、願いが叶ったのではないかと』
「とりがことりでとりい、ってやっぱりこじつけというか親父ギャグだよね?」
『しょうがないじゃんか、他に何も無かったんだから』
うわ、開き直りましたよ、この人。
なんだか……色々力んでたのが全部抜けていってしまった……



