+++


「それ……本当?」



兄の言葉を聞いてから、たっぷり三分ぐらいは沈黙したと思う。


その間、兄は何も言ってはくれなかった。



『自信はない。でも可能性はある』



その言葉が寧ろ『確実』と言われるよりも現実味を帯びていて、怖い。



携帯電話を握った手が濡れていく。


こめかみの脈が激しさを増し、息をすることを忘れそうだった。



「つまりやってみなきゃわからない……ってこと……?」


『そういうことになる。でも他には何も見つけられないんだ』



いつものおどけた雰囲気は全くない。


兄は、いつからそんなことを調べていたのだろう。