+++


そっと廊下から庭を見ると、虎が突っ立っていた。


朝日に向かって、腕を組んで勇ましく。



……なんだかよくわからないけれど、そろそろ言われた時間になるので台所へと向かった。



今日の朝ご飯は何にしようか。


冷蔵庫を開けて考えてみたものの、さっぱりしたものが良くって冷やし茶漬けに即決。


昆布の佃煮と三つ葉と……


味を予想しながら冷蔵庫から食材を取り出してゆく。



ところが気がつけば、テーブルの上には様々なものが並んでいた。


とてもじゃないけどお茶漬けに出来ないヨーグルトが出ているのはなんでだろう。



「あー……しゃきっとせい、私」



溜め息をぐっと堪え、自分に気合いを入れなおす。


ついでに冷蔵庫にいらない食材も入れなおす。