わかってはいたような気もするけれど、さすがに目の当たりにすると厳しいものがある。


溜め息をつきたいのをぐっと堪えて、私は虎の隣に膝を折った。



虎には兄の樺茶色の浴衣を貸している。


甚平をよく着るようになったから、そこまで目新しいわけじゃないけれど、やっぱり現代のそこらの男が着るより様になってると思う。


寧ろこの隣に並んで歩くって、私無謀過ぎたような……



「上背がある分、予想以上に派手だな」



引き立て役に過ぎないような……



……って、何、派手?



ちょっと凹んでいたら、思いもよらぬヘビーなお言葉がボディにブローをかましてくれた。


その顔を見ると、じいっと私を見ていて……





……吹き出した。