戦国サイダー

つ、つまり、だ。



必死に昨夜の最後の記憶を手繰り寄せる。


多分、多分私は虎にしがみついて泣いていて。



そのまんま寝た!?


え、ちょっと虎って熱出してなかったっけ!?



病人ほっぽって、私布団で寝てるのか!?



ええええ!? てかちょっとタイム! なんで手握ってるの?


きちんと布団に仰向けで寝て、タオルケットかかってて、ちょっと離れているとはいえ、隣で虎が寝てる!?


ちょ、この状況は何ですか、あ、服はちゃんと着てますがな!





「お前は朝から騒々しいな」


「ひいいいいいいっ!?」



突如響いた低音に思わず怪音が私の口から流れ出す。


朝っぱらから額に汗を浮かべつつそーっとそのお姿を確認すると、うっすら目を開けた虎。



……が、超不機嫌そう。