「セックスするときは、きちんとコン……だっ!!」


「何が助言だ!」


「ちょっ、そこはダメっ……」


「変な言い方すな!」



本日二度目の鳩尾ヒットに兄がようやく手を放し、ぐったりと縁側に上半身を横たわらしていた。



もう、何がしたいんだこの兄貴は。


真面目な話なら最後までしっかりしてよ。



「てか今のは冗だ……あれで、こっからが伝えたかったことなんだけど」



何にお疲れになったんだか、弱々しい声ですこと。



「そんなわけで、明日から二、三日、虎借りるから」


「はっ!?」


「ちょっと色々連れて行くからさー……ひとりでよく考えてみて」



突然の報告に色々突っ込みを入れたいものの、何を言っても揚げ足を取られそうな気がして言葉が出てこなかった。