真剣喉の高さにつきたてられて、嘘突くとお思いですか。



「では何故だ」



おお、手を柄から離しても刀が平行に刺さったままですよ。



って、そんなことどうでもいいんだ。


それよりまた鬼と獣の間の子が近寄ってきましたよ。



「サクヤなどという土地の名は知らん。それでお前に世話を頼んだが、この土地は知っておる」



うわ、また綺麗なお顔が目の前だし、顎がっしり掴まれてるし。


何にも知らないで見惚れていたいけど、首の右側に刀あるし。


声は迫力あり過ぎて怖いし。



「ならば何故儂の家がこの山の麓に無い。ここは伊桜の国ではないのか」


「い……イオウ……?」



あれ、それどっかで聞いたことあるんだけど。