「やはり物の怪の類か」


「も、もののけっ!?」



さっきは女狐、今度は物の怪ってなんか酷くなってないですか。



でもその美しいお顔は冗談を言っているようには見えない。


寧ろ鬼人の如く殺気立ってます。



「何が目的だ」


「も、目的って……てかなんで話が堂々巡りなんですか!」



さっき神社で似たようなやり取りしたでしょうが!?


もうこんなことなら今日図書館なんか行くんじゃなかった。



「では儂が寝ている間に一体何をした」


「はい? 何もしてませんって。見つけたときにはすぐ起きたんですから」


「嘘をついて良いことなどないぞ」



ちょっとどこまで疑うのさ、そっくりそのままお言葉を返しますよ。