確か私のあやふやな記憶では肉を食べるようになったのは結構後だったような気がするんだけど。


徳川将軍らは牛肉食べてた、とか聞いたかな、栄養取る為に。



私の質問に鬼虎は持っていたご飯茶碗を置いて、こちらを真っ直ぐ見てくる。



「雉などはたまに食べるな。獣肉は滅多に食わん」


「そうなんだ。食べないのかと思ってた」



どうやら私の認識は間違っているご様子。


私の言葉に鬼虎は馬鹿にされたと思ったのか、溜め息をつく。



「他に何もなければ死んだ馬だって焼いて食う。だがこれは食ったことがなかった。これで満足か?」



呆れたような、諦められたような顔。


その言葉がよくわからないんですが……馬? なかった? 満足?



「満足か?」



再びドスのきいた声で追い打ち。


えっと……つまり。